札幌市においてもここ数年年4000~5000件、中央区では500~600件の離婚が発生しており、年間を通して月40件前後の推移をここ10年続いています。
弊社においても毎月数件の離婚による不動産売却及び住み替え相談が来ています。
夫婦関係を解消する上で、財産分与と不動産は切っても来れない関係になります。
【札幌離婚による不動産相談窓口】は、
皆様の不動産問題の解決のお手伝いをいたします。
「持ち家を手放し、今より安い家賃の所へ転居」
「持ち家だけど、住宅ローンの支払いが大変になり手放さざるを得ない」
「離婚して、売ったら良いの?住み続けたほうが良いの?」
など多種多様の相談を経験豊富な不動産アドバイザーが対応いたします。
「コロナ離婚」でお困りの方も、物件の相談はポータルサイトに掲載された物件も含めてすべてご紹介できますのでお気軽にご相談ください。
住宅ローンについて
ご夫婦で購入した「マイホーム」
離婚の際に悩む、最も大きな問題です。
残債(住宅ローン)をどちらが支払うのか?
不動産の名義は誰にするのか
保証人の問題は?
不動産は価値がある財産である一方、不動産取得後のローンの負担は長期に渡り、離婚の際には慎重に取り決めなければいけません。
契約内容確認
不動産の取り扱いを今後どうするか?を決める前に現状の、名義や住宅ローンの契約内容など、どのような権利関係になっているかしっかり調査・確認が必要です。
所有不動産の名義・現状の評価価額
土地・建物の名義人は?
法務局で不動産の登記簿謄本を取得し、所有不動産にどのような担保権(抵当権など)が設定されているのかを確認します。
また、不動産の価額も調査する必要があります。弊社が査定し、しっかりとした価額を割り出し、不動産を売却すべきか?どちらかが所有し続けるか?
売却しない場合には誰が住み続けるか?
売却するなら、どうしたら良いのか?
などの方針に大きくかかわってきます。
住宅ローンの契約内容は?
住宅ローンの契約書を確認して、誰が債務を負っているか確認しましょう。
当初の契約から契約変更がなされている場合もあるため、契約書類一式を確認する必要があります。
契約には下記のケースが多く見られます。
住宅ローン契約内容
ケース1 夫:主債務者 妻:連帯保証人
ケース2 夫:連帯債務者 妻:連帯債務者
ケース3 夫:主債務者 妻:債務負担なし(保証協会等の利用)
残債はいくら有るか
住宅ローンがどのくらい残っているか?
これはとても大切なことです。
仮に不動産物件の査定金額よりもローン残額が少なければ、不動産売却することで利益が出て、清算しやすくなります。
これを「アンダーローン」といいます。
しかしながら一般的には、不動産物件の査定金額よりも住宅ローンの残額が上回るようなケースがほとんどです。
こちらを「オーバーローン」といい、物件を売却したとしてもローンだけが残ることになり、離婚後もローンの支払い続けなければなりません。
住宅ローンの残額は「償還表」などで確認できますので、現在の住宅ローンの正確な残額はしっかり把握しておきましょう。
一般的な処理方法と検討事項
オーバーローンの場合
この場合、不動産を売却してもローンが残るだけですので、夫婦の片方が住み続けてローンの支払を続けるというのが一般的です。
しかし、それでも売却をせざるを得ない状況もあり、その場合には、残ったローンの支払をどうするべきか?を検討する必要があります。
アンダーローンの場合
この場合、不動産を売却することにより利益が生じますので、売却で得た利益を夫婦で分割する方法が明確です。
もし、売却をしない場合には、
ローンをどちらが支払うか?
所有権(名義)は誰にするか?
住まいが無くなる方の配偶者は財産分与として、どの様に財産分与するか?
保証人問題は?
など色々難しい諸問題が生じてきます。
家を売却する場合
ケース1:住宅は売却処分して、夫婦双方が新たな住居で生活
不動産の価額が住宅ローンの残額を上回る場合は、
差額がプラスの財産ということになります。
そのプラスの財産について財産分与(原則2分の1ずつ)を行えば、不動産の処理は完了です。
具体的には不動産を売却して、住宅ローンの残額や売買の手数料などを差し引いた残りを2人で分割すればよいでしょう。
不動産の価額が住宅ローンの残額を下回る場合は、
処分してもローン(債務)のみが残ってしまいます。
処分後の支払がわずかであれば、完済し、支払いを完了する方法も選択肢もあります。
しかしながら、残債がまだ大きく支払が見込めない場合には、売却しても借金を完済することは不可能です。
今後の対応を一緒に相談しましょう!
夫が家に住み続ける場合
奥様が現在住んでる家を出ていき、住宅ローンの債務者である旦那さんが家に住み続ける場合は、
不動産が名義人が夫であれば、そのまま夫が住み続けて住宅ローンの支払を行っていく。
しかし、妻もローンの負担をしているペアローンなどの場合(連帯保証や連帯債務)
夫婦間で「夫が支払う」と合意をしても、金融機関に対する責任を免れることはできません。
奥様が免責されるためには金融機関と別途交渉して、奥様が連帯保証人などから外れる事に承諾してもらう必要があります。
承諾するかどうかは金融機関次第であり、基本的には難しいものです。
仮に保証人を外れるとなれば、新たな保証人を要求されたり、保証協会の利用を求められたり、一部まとまったお金を入金することを求められたりすることが多いです。
なお、不動産の価値がローン残額より大きく、不動産がプラスの財産となっている場合には、そのプラス部分について財産分与の対象となります。
そのため、夫は離婚の際にそのプラス部分の原則半分の金額を妻に対して支払う必要があります。
また、妻の固有財産をもって住宅ローンの一部を支払っているなどの事情があれば、それも財産分与の事情として考慮される場合もあります。
妻が家に住み続ける場合
夫が不動産の名義人であり、かつ住宅ローンの債務者でもあるケースで、夫が家を出ていき、妻が家に住み続けるという場合。
この場合は、とても難しい問題が生じてきます。
夫が住宅ローンを支払う
妻が子どもの親権者になる場合には、養育費をもらう代わりに、夫が住宅ローンを支払い続けるという方法が考えられます。
しかし、夫にとってはもう住んでいない家であることから、ローンの支払を継続してくれる保障はありません。
夫がローンの支払を滞納すれば、妻は立ち退きを迫られることになる可能性があるため、非常に不安定な立場におかれてしまいます。
そのため、上記方法をとる場合には、万が一、夫が住宅ローンを支払わなくなった場合に備える必要があります。
また、住宅ローン債務者と居住者が異なる状態となるので、事前に金融機関と協議しておく必要もあります。
妻が住宅ローンを支払う
住宅ローンの債務者を変更して、妻が債務者となりローンの支払いを続けるには、債務者の変更の必要が出てきます。
妻が安定的な職業に就いており、それなりの経済力がなければ難しいのが実情です。
ただし、債務者を夫にしたまま、事実上妻が支払っていくという方法をとることはできるでしょう。
住宅の名義変更
妻が家を取得する場合、名義をそのままにしておくと夫の財産として扱われてしまうといった事態が生じかねません。
かといって、住宅ローンを完済するまでは、銀行側が名義変更を了承してくれることはあまり望めないのが現状です。
そのため、離婚の際に、「住宅ローンが完済した後は妻の名義にする」など、名義変更について明確に合意しておく必要があります。
ただ、登記請求権の時効の問題もありますので、きちんと弊社等専門家に相談することをおすすめします。
なお、不動産の価値がローン残額より大きく、不動産がプラスの財産となっている場合には、
そのプラス部分については財産分与の対象となりますので、家を妻が取得するなら妻から夫への財産分与の支払が必要となります。
※ほかにも不動産を維持する方法として、他人に賃貸して、賃料収入によりローンを支払い続けるなどの方法もあります。